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激しさを増す、銃声。
民衆に銃口を向ける国王の兵に驚くやいなや、人が目の前で倒れるところを目撃してしまう。
衝撃で、腰が抜けて立ち上がれなくなってしまったジャンヌ。
そこへ、軍服に身を包んだ男が、白馬に乗って颯爽と現れ、ジャンヌを抱き上げた。
「安心したまえお嬢さん。国民の命は守られる。ラ・ファイエットがいる限り!」
自信満々の男は、ジャンヌの言い分も聞かずに、そのまま安全な場所まで馬で駆ける。
弟がバスティーユ牢獄の近くにいるかもしれない、と訴えるジャンヌに、子どもや女性は避難させたと答えるラ・ファイエット。
それならば、アンリは教会に避難しているかもしれない。
若干恩着せがましさはあったものの、動けなくなっていたところを助けてくれたことに対して、ラ・ファイエットに礼を述べるジャンヌ。
ラ・ファイエットは満足そうな顔をして、自慢話を始めたが、ジャンヌはすでに教会へ走り出していた。
教会に着き、シェイエスの元にいるアンリを見付け、一安心するジャンヌ。
教会には、多くの人が集まっていた。
そしてその中には、昨日のロベスピエールやジョルジュ・クートンの姿も。
「俺たちが、新しいフランスを創る」
静かに言い放つロベスピエール。
けれどもその瞳には、燃えるような輝きが宿っていた。
激動のフランス革命が、ここから始まる。
そしてそれと同時に、ジャンヌの運命の歯車が回りだした──。
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