１本のライン

入学式

新しい制服に袖をとおし、気合を入れて学校にむかう。

今日は、入学式だ。

高校生という肩書きを持った俺は、いつもより少し背筋が伸びる。

学校に着き、誰なのかわからない先生から少し説明を受けた。

入学式は体育館でするらしい。

中学校の時とは、比べものにならないくらいの大きさだ。

入学式は早々と終わった。

入学式が終わると、俺はクラス分けのプリントをもらった。

どうやら俺は、B組らしい。

教室に入り、自分の席に座る。

中学校の時の顔見知りはあんまりいないな。

「オレ、新井聡(あらいさとし)!!　きみの名前は??」

前の席のやつが話しかけてきた。

それにしてもこいつ、でかいな。

「一之瀬翔(いちのせかける)。よろしくー！」

「翔はどこ中出身??」

いきなり呼び捨てかよ…。まあ、別に気にするとこじゃないか。

「東中だけど、新井くんは？」

「ああ、聡でいいよ!!　オレは北中!!」

こいつ、笑ったら小学生みたいだな。

でかいくせに、愛嬌があるってゆうか。

何気ない会話をしてたら、先生たちが入ってきた。

担任は若い男の先生で、副担は女のいかにもベテランって感じのおばさんだ。

「僕が担任の吉田進です。これからよろしくお願いしますっ。」

「副担任の新庄京子です。」