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練習はかなりきつい。
けっこうやばいな。中学校の時と全然違う。比べものになんない。
1年は足腰を鍛えるために、ほとんど基礎練。
ダッシュなんかをずっとしてる。
いつもはふざけている聡も今日はまじめにしている。
俺も負けてらんねーな。
「もっと腰低くー!!そんなんじゃ、カットできねーぞー!!」
「「はいっ!!」」
キャプテンも部活になれば、とてもまじめになってる。
さっきと顔つきがぜんぜん違う。
辛い練習でも、なんだか楽しそうだ。
キャプテンもよっぽど、バレーが好きなんだな。
これだけの練習を続けられるのは、よっぽどのバレー好きじゃないと、無理かもな。
「休憩ー!!」
はぁ、やっと休憩だ。
泣き言なんて言ってたら、ついていけねーな。
「おつかれさま。はい、タオルとスポーツドリンク。」
あ、森口先輩だ。
「あっ、ありがとうございます。」
「練習、きつくない??」
「まぁ、きついですけど、いちいち弱音吐いてられないんで。」
ほんとは、きつすぎて弱音はきてーよ。
「かっこいい事言うね。」
「どうも。」
なんで、かっこつけてんだよ。俺。気持ちわる。
気取ったやつだと思われるかも…。
言い直そうと思ったけど、言葉が出てこない。
すると、もう森口先輩はキャプテンの所へ行ってしまった。
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