いち

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「あ、ありがとうございましたっ!」 由那はお辞儀をする。 少年の怪訝そうな顔はさらに深まる。 「えーと、俺、なんかしたっけ?」 …やばい。 私は席に座れば?と言われただけだから別にお礼を言うほどではなかった。 「あの、席に座れば?って言ってくれたから…。」 由那は包み隠さず言うしかなかった。 「ぷ、あはははははははっ!」 少年はお腹をおさえて笑い出した。 馬鹿にされるな、と思ったそのとき、
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