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美咲「ところで、裕。ここはどんな世界なんですか?」
美咲が裕に尋ねる。
・・・裕と美咲は本来、気分転換目的で、裕の持つ能力『空間制御』を用いて、裕達の居た世界と今居る世界の空間を一時的に繋げ、世界を渡っているのである。
が、並行世界間を繋げる時、裕は目的地をランダムにしていたので、二人が今居る世界がどんな世界なのか知らないのである。
裕「ちょっと待ってくれ。今から調べる。」
そう言って裕は目を閉じる。
目を閉じた裕は、真っ白な空間に無数の本棚が全方位に浮かんでいる世界に、姿を現せた。
裕が居るのは『守護の本棚』と呼ばれる、裕の精神に存在する精神世界。その世界にある、無数の本棚内にある本一冊一冊には森羅万象・・・様々な情報が載っているのである。
その情報量は、過去、現在、未来、さらには並行世界の情報をも記載されているのである。
裕「んじゃ、検索を始めようか。キーワード『現在』、『蒼月裕』、『美咲』、『並行世界』、」
裕がキーワードを述べていくと、無数にあった本棚が次々と消えていき、本棚の数が減っていく。最後には、十数冊の本が残る。
裕「残り、十数冊か。・・・『地球』?」
新たなキーワードを言うと、本が消えていき最後に一冊の本が残った。
裕「一冊だけ残った。・・・この並行世界、地球だったんだな。・・・どんな地球なんだろ。」
そう言いながら裕は、本を手に取りページを開く。
裕「・・・・・・成る程。面白そうな世界だな。」
本を読み終え、本を閉じた裕は小さく笑い、現実世界に帰った。
・・・補足、精神世界内に長時間滞在していたとしても、現実の時間では数秒にも満たない。
意識を現実世界に戻した裕は、目を開ける。
裕「美咲、分かったぞ。ここは地球だ。」
美咲「地球ですか。・・・この地球はどんな世界なんですか?」
裕「『武装神姫』が実際に存在する世界だ。」
美咲「武装神姫ですか。・・・面白くなりそうですね。」
裕の言葉に、美咲が笑いながら話し掛ける。
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