試合と言うか入隊試験?

4/8
前へ
/42ページ
次へ
一方、沖田と優の試合を見ていた面々は、二人の殺っ気がすごいのにも関わらず、楽しそうにやっている姿をただただ唖然としてみていた。 「土方さん、あいつなにものなんだ!?」 「あの総司とやりあうなんてな…」 短髪と長髪のあいだくらいの頭に長身で槍を持っている原田と、 短髪でがたいのいい永倉が口々に言う。 「何者もなにも、ただの入隊希望者だろうが」 正直なところ、土方も優の強さには面食らっていた。 あれだけの大口を叩いたのだから、 多少は剣が使えるのであろうことはわかっていたが、 この組のなかで1、2を争うほどの腕の持ち主である総司と、こうもやりあえるとは思っていなかったのだ。 「こりゃあ、本当に守れるかもな…」 土方の呟きは誰の耳にも届かなかった
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加