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<中央戦線>
大戦の中心になった戦線。
ミッドガルド軍がアルフヘイムへ侵攻したのがきっかけで、戦線が形成された。
イルダーナとムスペルヘイムは事前にミッドガルドと協定を結んでいたので、協定に則ってアルフヘイムに宣戦した。
迅速な軍事行動により、アルフヘイムは東部を残して国土を占領されたが、ニブルヘイム、ホルスの参戦によって、これ以上の進撃を食い止めた。
ここで焦点になったのはアルフヘイム東部を流れるエルムト川だ。
同盟、連合両軍はここで対峙した。
もし連合軍が川を突破されれば、アルフヘイムの首都へのルートが開けてしまい、同盟軍が突破されれば、アルフヘイムから奪取した大陸中央最大の工業地域のギムレーを失うことになる。
両軍はエルムト川の連合軍が抑えている対岸にある大都市グラシルをめぐって4度にわたる攻防戦を繰り広げたが、同盟軍は奪取できず、連合軍も多大な損害を被った。
連合軍も対岸への攻勢を仕掛けたが、いたずらに犠牲を増やす一方だった。
状況を変えたのはムスペルヘイムの戦線離脱だ。
ニブルヘイム軍はトゥオネラ本土への総攻撃のために中央戦線へ多くの兵力を投入できなかったが、ホルス軍はムスペルヘイムとの戦線に回していた戦力を中央戦線に投入して、一大攻勢をかけようと考えた。
大陸暦325年1月1日に連合軍は疲弊した同盟軍に総攻撃をかけた。
連合軍はギムレーの外縁部から回り込み、同盟軍を包囲殲滅した。
ギムレーを奪還してさらにイルダーナ本国をへの侵攻を目指した。
しかし進めば進むほど同盟軍の補給線は短くなり、防衛が容易になった。
連合軍はイルダーナに近づくごとに激戦を強いられ、ミッドガルド西部の防衛ラインで攻勢の限界点に達してしまった。
この時点でホルスは戦争遂行能力の限界を迎えており、それは国内の赤色革命を招く結果に終わった。
同年2月13日にはイルダーナでも政変が起こり、皇帝を殺害して政権を崩壊させた共産主義者をホルス系イルダーナ人であり、イルダーナ帝国の皇室に連なるブルーノにより駆逐され、ブルーノは帝位継承宣言を行った。
イルダーナの政変の翌日にアルフヘイム、ミッドガルドでは共産主義者が革命により政権を掌握した。
同年5月16日にルーン帝国首都アウストリで講和会議が開かれ、アウストリ講和条約によって戦争は集結した。
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