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「これか」
すぐに反応がある場所を見つけたヴィンフリートに、通信装置のノイズが入る。
『ああ、それだ。こちらの解析を見るにその反応は古い型だが人工知能……ナビゲーションシステムだな』
「ナビゲーションシステム……害はないんだな」
『ああ。どうやら電源が切られているようだな。……回収を頼む』
彼の言葉より早く、ヴィンフリートは両手で箱のようなそれを持ち上げる。裏を返して見ると、文字が掘られていることに気づいた。
「RONA……? 隊長、視覚データを見てくれ。読めるか?」
その言葉から少々時間を置いて、『アールオーエヌエー。……ローマ字読みでロナ。……どうやらそれは随分古いものらしい』と返答が帰ってくる。
「そうか。……ロナか。ではすぐに転移装置で帰還する」
その言葉と共に、彼の右腕につけられた腕時計から発せられた青い光が、彼自身を包む。それと同時に、気絶している三人組の姿も同じ青い光に包まれ消え去った。
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