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「で?ちゃんと持って来たわね?」
「あ、はぁ。何に使うんですか?美智子さんが着るんですか?」
「やだぁ!この私が着たら、会場中の男共を釘付けにしちゃうでしょ!」
「似合うでしょうね」
「貴方、やっぱり天然タラシね。大丈夫よ!私には呉羽さんだけだから!」
…あまりよくわからない会話をしながら、車の合間を縫うような暴走車が走る事、
1時間…
漸く駐車場に止まった。
地理的に、どう考えても1時間でつく場所ではない事は…
考えない事にした。
…よく捕まらなかったよね。
多少の気持ち悪さを感じながらも、言われるままに車を降りて…
固まってしまった。
「……美智子さん…ここ…」
「あら、普通は喜ぶ所じゃなくて?私からのクリスマスプレゼントは気に入らないかしら」
その言葉に、何故美智子さんが俺をここに連れてきたのかはわかったんだけど…
でも…
「でも…俺は…」
「逢いたいんでしょ?貴方は少しぐらい我が儘に生きるべきだわ。
もう…いいじゃない」
そう言った美智子さんは、優しく笑っていたけど次の瞬間…
「行くわよ!」
「え?あ!」
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