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そんな訳でノリとはここでお別れ。外は薄暗い。
「んじゃあ、また今度」
「其れじゃあ、博」
Eの玄関前で別れた。
そこから俺は路地の交差点を一本、そして宮下通りの交差点を渡って旭川駅へと向かうのだが此処で赤信号。
時刻は十六時…ヤバい、富良野線普通列車が行っちまう!
急ぎ走る。交差点を渡る。然し駅前広場はあまりに大きい。駅舎までが遠すぎる。滑りながらも何とか駅舎に到着。乗車券を買い、改札入ってエスカレーターを二回登り、三階のホームへ。
だが虚しくも汽車は行ってしまった。俺の目の前で。
「…」
嗚呼、無情。言葉を無くした。一時間如何しようか?
柱の周りの座れそうな場所に座る。そして溜息をする。白い息が舞い上がる。そして寒さが身に染みる。
「寒い、そして暇だ」
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