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ピピピッピピピッ
アラームを止めて軽く伸びをする。
それから、大きく息を吸い込んで吐き出す。これを二回繰り返した。
それから、90°回転してしまっている掛け布団を剥ぎ取ってベッドから降りた。
共有スペースに行くと、同居者は既に行ってしまっているらしく、誰もいなかった。
これ幸いと、いつもは同居者に合わせスッ○リになっているニュース番組をめ○ざしに変え、昨日の夜に作り置きをしていた、 胡瓜の佃煮をおかずにご飯を二杯たいらげた。
―――今日は一日、いいお天気になるでしょう―――
テレビの中で、綺麗なお姉さんがとてもいい笑顔で一日の天気を告げていた。
鞄の中身は前日に確認済み。
玄関の前にある、そこそこ大きな姿見の前でネクタイを締めて、部屋を出
「おっとっと。」
靴を履きかけて止め、共有スペースに戻る。
つけっぱなしのまま、流れていたニュースを暫し眺めた後に、テレビの電源を消した。
……昨日、カワウソが元気な赤ちゃんを産んだらしい。
今日は朝から幸先のいいニュースが聞けて、なんだか気分がいい。
「本日は晴天也、と。」
今日はなんだか、いい事がありそうな気がする。
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