story1

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日直の仕事も終り、席に着くころには、もう人が疎らに座っていた。 「手伝って貰って悪かったな。勉強しなくてよかったのか?」 僕が席に着き、桜庭さんが前の席に座りながら、そう聞いてきた。 「いや、大丈夫だよ。見てるだけっていうのも心苦しいし。」 それに、テスト前って、無性に勉強以外の事がしたくならない?と逆に問いかけたら、星もそうなのか!と目を丸くしていた。 それからしばらく、他愛のない会話をして桜庭さんは自分の席に戻った。席に戻る間際、そういえば、と思い出したように言った。 「そう言えば、なんか転校生が来るらしいな。うちのクラスじゃないみたいだけど。」
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