玩具の死因

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   ようやく規約を全て写し終え,それと共に食事を終了した。    このサイトはオンラインゲームのサイトらしく、与えられたダンジョン内で出くわした者を倒さなくてはならない。  武器は色々な所に隠されている。  勿論相手も俺と同じようにディスプレイに向かう人間だ。  それらの為にはまず、会員登録が必要らしい。        俺は『entry』と書かれた赤文字をクリックした。            カチッ            そこはサイト内で唯一と思われる白いページだった。  久し振りに見たその色は少し眩しくて目を細める。  俺は整理された文字の羅列を凝視するように見据えた。        そこには、『Don't you regret?(後悔しないのか?)』と書かれ、その下に『Yes』『No』がリンクされている。  俺は迷わず『Yes』をクリックした。            カチッ            出てきたのはまた黒い画面。おぞましい程飾りつけられたページはそこら中に血痕を表現している。       『只今メールヲ送信シマシタ。受信内容ヲゴ確認ノ上、本登録ニオ進ミ下サイ。』        赤い字は中央にその二言分だけ置かれていた。  するとすぐにメールを受信する。        勿論、玩具の死因からだ。        
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