武器屋

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   小さな少女は画面に近付くと止まった。  白い肌、黒いおかっぱ、大きな赤い目。  少女は黒いワンピースに赤い靴を履いていた。何だか昭和30年代を連想させる。  白と、黒と、赤。  このバランスは……先程からよく見る色だ。 『私ハ紅暁(クレナイアカツキ)。朔夜ガ一人前ニナルマデ一緒ニ闘ウ』  画面の中の少女は声を発した。  見た目より少し低い声に、俺は少しビクッとした。  それにしてもこんな子と人を……?  ゲームとは言え、何だか物騒だ。物騒過ぎる。  時代背景は恐らく、昭和の戦後辺りだ。  そんな中に居るであろう少女が『人殺し』を楽しむのか……? 『私ノ声ハ聞コエテイルンダロウ? 返事クライシタラドウダ』  何て偉そうな口調なんだ。  暁は無表情のまま、俺を覗き込むようにした。  本当にリアルだ。今のCGって凄いな。  そんなことを思いながら、キーボードに触れる。 『よろしく、暁』  カチッ  エンターキーを押すと、暁は無表情のまま肯いた。  
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