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『デハ、朔夜。早速武器屋ニ向カッテモラウ。地図ハ渡スガ、私自身ハ行クコトガ出来ナイ。決シテ迷ウナ。私トオ前ノ魂ハ連動シテイル。オ前ガ死ンダラ私モ死ヌコトニナル』
暁はワンピースのポケットから紙を取り出すと、画面の右から暁に向かって腕が伸びた。
そう言えば……説明に書いてあったな。
ゲーム中、画面に体のパーツが出てきたら操作主である俺の物だって。
キーボードの上下左右で視点を切り換えられるし、マウスの操作で走ることも可能だ。
……凄いな、現代科学。
『じゃあ、暁、また後で』
カチッ
『気ヲ付ケテ』
暁は真剣な眼差しで俺を見送った。
マウスを使って視界を回転させると、道が見えた。
早速受け取った地図を開く。
こっちで合ってる筈だ。
画面の中は迫力がありすぎる。
黒い闇と少しの光。
俺はそれと地図を見比べながら進んでいく。
黙々と進んでから結構経った。
地図を見るとどうやら、大きな道に出るようだ。
『ウワアァアァァァアァァ』
無音世界に轟く悲鳴。心臓が大きく跳ねる。
そんなに音量は上げていなかったはずなのに、凄く大きな悲鳴が聞こえた。
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