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俺が死体を目にした広い道。
そこにはもう死体の跡形はなく、ただ真っ直ぐに伸びる道があるだけだった。
ここのエリアでは道を外さない限り、攻撃されることはない筈だから、焦らずにゆっくり進む。
しばらく進むと、墓地の入口に辿り着いた。
墓地の真ん中にある大きな仏像型の墓石の頭上に、暁がしゃがみ込むような形で乗っている。
『暁』
それだけ入力してエンターキーを押すと、横を向いていた暁がこちらを見た。
『オカエリ、朔夜。無事ニ武器屋ニ行ケタヨウダナ』
俺は暁の口元が微妙に吊り上がるのを見逃さなかった。
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