羊は近寄る

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 お互いに目を合わせる。  じっとこちらを見てくる毬奈。  逃さないかのように捕らえたまま。  そしてわたしも逸らさない。  心の中で覚悟を決め。  口を開く。 「…先生と想いが通じ合ったの。」  それはたった一言。  今までのいきさつではなく、端的に。 「そう。」  ふわっと頬を緩ませる毬奈。
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