銀色の雨

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アタシは、かまどにてかま焚き番をしていました。 かま焚き番をしながら、アタシは少女マンガの雑誌を読んでいました。 「ドキドキの恋ねえ…アタシもしたかったな。」 そうつぶやくたびに、アタシはため息をついていました。 「オーイ、熱すぎるよ!!」 男湯のお客様さまから、フロが熱すぎると言われました。 「ごめんなさい、今行きます。」 アタシは急いでフロ場へ行きました。 フロ場にて… 「おねえちゃん、早くしてよ。」 「ごめんなさい。」 アタシは、熱くなりすぎた湯を冷ますために、水道の水を出しました。 「則子ちゃん。」 「はーい。」 アタシは、おかみさんから呼ばれまして、次の用事に向かおうとしていた時でありました。 (ザバーン!!ビシャッ!!) お客様が洗面器に入っているお湯をかぶろうとした時に、せっけんがついたままの手で洗面器を持っていましたので、すべってしまいまして、アタシにお湯がバシャッとかかってしまいました。
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