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「続いて、当日の駐車場警備の担当になっている方は――」
説明会も後半戦に入り、今日の準備から本番の実務的な説明も交るようになってきた。それらは担当者だけで少人数のグループを作って説明をしていくので、会議室内に居る人が複数にわかれている。
「――この調子なら、私のフォローは必要ないね」
会長席に座る織姫が楽観的に言う。
「そうかな。向こうのグループの司会が困惑してそうだけど?」
結衣が視線で指すところに、小柄な女子生徒が資料片手に右往左往している。
「……楓ちゃん、ある意味流石だね――」
その生徒は、生徒会書記の小谷楓。150センチに満たない身長で、生徒会のマスコット的存在である。普段はしっかりしている生徒会のツッコミキャラだけれど、一度調子が狂うとそのまま混乱してしまうことが玉に瑕……。
「……仕方ないね、ちょっとフォロー行ってくるよ」
見かねた織姫が、資料を持って楓の方へ向かっていく。
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