Ⅰ.my NAME.

5/7
前へ
/18ページ
次へ
嫌い. 嫌い. 大っ嫌い. こんな薄汚い奴らも. そんな奴らに囲まれてる私も. こんな偽りの名前も. 「…………………ょ.」 「あ?」 「我が名は!英国王ウィンドル・ウィルクが父 ウィンドル・アンタレス!!」 怒りにも似たこの憎愛が溢れ出た時それは棘に隠される. 雨に濡れた髪から滴る水が声を震わせる涙を隠す. 発砲音は、土砂降りの雨に掻き消され私を邪魔する3人の男は全員その場に倒れていた. 「誰が……泥棒猫よ………………」 「リゲル様!?」 家紋のついた馬車を見た途端足の力が抜けて私は気を失った.
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加