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皆から必要とされる北村の背中をいつも見送るだけで、目付きのせいにして努力をしなくなった俺。
少し失敗したからって、他人と関わることを諦めた俺。
いつも下を向いてばかりで前を見なくなった俺。
だからこそ「ネクラヤンキー」なんて不名誉なあだ名が生まれたんだろう。
俺も何も言わなかった。
俺はちゃんと自分を解っている。
情けないと思う気持ちも、少なからず、ある。
だけど、でも―――
俺は、慣れてしまった。
自分のこの環境に。
一度慣れたもんは、なかなか変えられないもんで。
だから、今日も俺は少し長めの前髪を掴み、俯くしかなかった。
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