『ちひろ先輩』

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!やべっ… 咄嗟にいつもの癖で俯いた。 セーフだよな? 先輩まで怖がらせたら、俺は…! 顔面蒼白になりながら、俺は床に視線を落としたままジッと耐えた。 「北村くんの親友くんだよねー」 !!? まさか、声かけられた!? 思わずビクッとする。 てか、北村何喋ったんだ!? チラリと横目で見たが、北村はキラッと歯を輝かせながら俺に親指を立てるだけ。ちょっと腹立つぞそれ。 「…鈴木圭一くん、だよね」 ……! 名前、知ってた…。 いや、北村から聞いただけかもしんないけど。 入学式の時から、遠くから見ているしか出来なかった憧れの『ちひろ先輩』が、 俺の名前を呼んだ…!! さすがに呼ばれたからには、顔をあげねば失礼だろう。 俺は嬉しい反面、かなり戸惑いながら顔をあけた。
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