高校1年の冬。

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ある日の放課後。 私はなんだか家に帰りたくなくて、繁華街へと向かった。 家に帰ったらまた、あの女が男を連れ込んでいるのだろう… 考えるだけで吐き気がする。 繁華街はやはりとてもにぎやかだった。 沢山の笑顔が溢れていて見ていてこっちも幸せだ。 トントン。 誰かに肩を叩かれた。 「っえ?」 「ねーちゃん、一人で何してんの?」 あぁ、ナンパというやつか。 何回もこのめにあったことがあるから… 「彼氏まってるんですぅ」 笑顔で返した。 「そんなやつなんかほっとけよ」 そーきたか 「大事な大事な彼氏だもんっ、そんなことできないょう」 泣き真似をしてみる。 大体のやつらはこのへんで、なんだよこの女、って諦める。 でも、こいつらは違った。 「ぐちぐち、うるせぇな!!さっさと言うこときかんかいっ!!!!!!!!!!」 一人に手首を捕まれてもう一人が車に連れ込もうとする。 うそ!!これって…… ヤバイよね、どうしよ…もう泣きそう。 その時 ゴンッ 後ろで鈍い音がした。 そのとたん、私を捕まえていた二人の手が離れていった。 ううん、その二人が倒れた。 後ろを振り返ると 「よっ相沢」 笑顔で微笑む門井がいた。
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