魔法少女 エンゼル・ブルー

11/36
前へ
/117ページ
次へ
千早の前を手をつないだカップルが通り過ぎる。 (いいなぁ…。) 思わず羨望の眼差しで見てしまう。 (好きな人と手を繋ぐってどんな気持ちだろう。 どんな風に幸せなんだろう。 翔太くんが最初の人になったらいいな… 翔太くんは…そういう事ってしたことあるのかな…。 もし、翔太くんの最初の人が私だったら) 「ーーーーッッ!!!」 悶々とし過ぎて 変な妄想が頭の中に取り憑いてしまった。 ブンブンと頭を振って振り払う。 「わ、私ったらはしたない事ばっかり考えて…。」 「あれ?青柳さん??」 「!?」 急に呼ばれて驚きはしたが、この声を聞き間違うハズもない。 反射的に声のした方向に顔を向ける。 「翔太く…」 振り向いた先には想い人 と、その左手に繋がれた幼女。 「ん…。」 ピシャッ! 千早のハートにヒビが入る。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

744人が本棚に入れています
本棚に追加