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「原発をなくし、美しい自然を取り戻しましょう!」
生物学の博士にして自然保護団体のリーダーであるノヤマ氏は、日夜精力的に活動していた。
まとまった休みが取れるとメンバーを連れて山歩きやバードウォッチングを楽しむ彼にとって、自然は恋人だった。
人間のエゴで美しい自然を汚すなど、到底許しがたい。
忙しい研究の合間をぬって反原発シンポジウムに参加し、「人間の勝手な振る舞いで地球を汚すことが、果たして許されてよいのか⁉」と力説する彼の姿はまさに英雄のそれだった。
「教授、大変なことが判明しました!」
そんなある日、驚くべき情報を携えて1人の助手が彼の部屋を訪れた。
「……人の数が多すぎ?」
「はい、このままですと、あと50年もしないうちに地球の資源は人類に食い尽くされてしまいます!!」
「日本は少子化ではないのか?」
「日本はむしろ人口減ですが、世界的には人口爆発の流れです!」
「むぅ、それはいかんな。」
博士の決断は早かった。
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