第壱話☆竜王の城

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【ずでんっ】 『あたたたた…腰打ったぁ…』 ―腰をさすりつつ見渡すと、知らない場所だった。 明らかに自分の部屋じゃない。 さらには夏緒も居なかった。 『…あれ?…なっつ~?』 ―呼んでみるが、返事がない。…と。 「…誰だ」 『!?』 ―暗闇から、声がした。テノール位の低さの声…。 『ぁ…あんたこそ誰よ!?』 「わしを知らんのか?…わしは竜王だ」 『り…竜王?竜王って、あの…勇者に倒された、あの竜王?』 竜王(?)「…まあ、わしはひ孫だがな」 『あぁ、なるほど…』 《冷静に解釈するが、しおりの頭の中はパニックである。》 (…え?竜王って言ったよねこの人。いや、竜王って、そもそも人じゃないよな…あーもーワケわからん。つか、なに?トリップ?え、なに?そうなの?) 竜王「…落ち着け」 『あ、はい、すみません』 竜王「貴様、名はなんという?」 『あ、えと…。…シオリです。シオリ…ロレンツァ』 竜王「シオリ…か。ふむ、いい名だ」 →
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