第一章/お姉ちゃんの趣味。

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やっとの思いで開放された。 山形明日香/一樹、おはよ。 一樹/ああ、明日香おはよう。 明日香/また、華憐お姉ちゃんに抱きつかれてた? 死にそうな顔してるわよ? 一樹/ああ、明日香が思ってる通りだよ、本当に姉ちゃんには勘弁して欲しいよ。あれでよく生徒会長できるよな。 明日香/まああれでも、ベタベタするのはあんただけみたいだし。 一樹/いや、それが一番困る。 だって朝昼晩抱きついてくるんだぜ?勘弁して欲しいよ。 明日香/ま、そうよね。学校でも生徒会長っていう立場を分かってないもの。 一樹/そうだよな。 始業チャイムが鳴り担任の先生が入ってきた。 担任/おい、海堂。 一樹/はい、 担任/今日の昼休み生徒会室に行くように。生徒会長から話があるそうだ。 一樹あ、はい。 明日香/お疲れ、一樹。 一樹/他人事だと思いやがって。 明日香/だって他人事だもん。 一樹/だれか代わりに行ってくれないかな。 明日香/無理よ。だって華憐お姉ちゃんは生徒会長として話があるって言ってるんだから。 まあ、どうせ昼休みにあんたを独占したい口実だけどね。 一樹/俺、仮病使って早退しようかな。 明日香/駄目よ。仮病なんて私が許さないわよ。また殴られたいの? 一樹/はい。すいませんでした。 明日香/わかればよろしい。 一樹/(そう、明日香の前では仮病はNGワードだった。以前、仮病使って早退したら本気で殴られた。その時仮病を使わないと強制的に約束させられた。)
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