恋という名の淡い気持ち

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魅紗とメールのやり取りが再開した翌日 莉加からこんなメールが入る 『アニキさん、私じゃ駄目なんですね』 そう言えば莉加への返事を放置したままだった 僕はすぐに莉加への返事を送る 『メール遅くなってごめん、突然の話でびっくりして、気持ちは嬉しいけれど、皆と楽しくやりたいし』 『アニキさんは魅紗さんがいいんですね』 『なんで?』 『アニキさんと魅紗さんとのやり取りを見たんです』 『誰がいいとか、悪いとかじゃなくて、せっかく皆と楽しく絡んでるんだし、友達のままで』 こんなメールを送ったけれど はっきり言って、昨日までの僕とはメールに対しての気持ちが変わっていた 莉加やさくらからのメールが来ても楽しくなくなっていた と言うよりメールが来ることが迷惑と言うか、避けたいと言うか、莉加やさくらが嫌と言う訳じゃ決してないんだけれど 莉加やさくらとメールを続けることによって 魅紗がまた良からぬ考えを起こして 魅紗が僕の前から居なくなるのだけは避けたかった 『分かりました、ごめんなさい、突然あんなメールをして迷惑でしたね、アニキさんの言う通り友達で…』 これ以降、莉加とのメールのやり取りは一応続くが、僕が莉加を避けるように返事を返す間隔が長くなると、莉加の返事の間隔も長くなり、やがて僕が送ったのを最後に莉加からのメールが止まる 2日ほどしても返事が来ないので、気になり莉加の掲示板を覗きに行くと、莉加は退会していた なんで? 何も言わずに突然辞めたの? ひと言くらい言ってくれてもいいのにと思ったけれど その反面、ほっとしている僕がいた さくらの方も同じくメールを交わさなくなっていき、他のメル友さんと楽しくやっているみたいだった
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