その2 ヒニク

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「こんなとこに突っ立ってたら邪魔で入れないだろ!?」 と、一喝したらいきなり「ウワア~ン」と泣き出した。 すると隣の焼肉屋から豚のように太った主人が中華包丁を手にして出て来たかと思うと、「こいつは私のセガレです」と頭を下げた。こっちもビビって頭を下げると、 「これは、当店の自慢の秘肉です。どうぞ召し上がって下さい」 と、メニューを差し出した。そこには豚肉の色々な部位の写真が、マンガの原始人の食料のような骨付きの形状で載せられていた。 目が覚めてから、秘肉と皮肉を引っ掛けてショートショートを1本つくれないかと考えたが無理ですよね。
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