私の物語

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私は断れない人間だ。 自覚がある。 何かに誘われると断りきれないのだ。 そんな私の物語。 私は今非常にめんどくさいやつに絡まれている。 どのくらいめんどくさいか。 毎日なんともないメールを送ってくる。 本当に何もないのだ。 どう反応していいのか悩むときがある。 また、skypeなるものをパソコンにインストールされた。 そして夜になると何も話題がないのに電話をかけてくるのだ。 友達は出たくないなら出なければいい、と言うがそんなことしたら嫌われるんじゃないか、と心配になって出ないということが出来ないのだ。 めんどくさいなら嫌われてもいいんじゃないか、って友達は言う。 私は敵を作りたくない。 時々は出ないこともあるがなるべく出るようにしている。 他にめんどくさいことといえば、そう、あの時のことか。 アポなしで夜12時頃家に来て『コンビニに行こう』。 あれは流石に私も断った。 けれど一緒に行かないと帰らないと言われて私が折れてしまったんだ。 「ねぇ、香織、今日スーパーで安売りだって! 行こう行こう!」 彼女、昌枝は今日も私を誘う。 他に友達はいるだろうに、いつも私を誘うんだ。 全く、どうして私ばかり、と思う。 分かりきってるけれど。 私が断らないからだ。 「今日はちょっと遠慮したい」 「なんでよ! 暇でしょ?」 これ。 私が暇だって決めつける。 実際暇ではあるんだけど決めつけられるのは嫌だ。 レポートをやる、と言っても夜やればいいと言うんだ。 私の時間を一体なんだと思っているんだか。
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