悪夢の始まりー前編ー

4/5
前へ
/50ページ
次へ
耳栓を外すと先ず聞こえたのはハイジャック犯たちの怒鳴り声であった 「おめぇら!!静かにしやがれ!!さもないと撃つぞ!!」 次に聞こえたのは客の悲鳴。 「キャーッ!!」「うわぁぁー!!おしまいだーー!!」 次に聞こえたのは…銃声。それで客の悲鳴は一気に無くなった 「おれらは言うまでもなくこの飛行機を乗っ取りに来た。文句があるやつはいるか!!」 誰も一言も言わなかった…ただ一人を除いては。 ラミアはあまり充分に眠れなかったのか立ち上がりこう言う。 「あんたたちバカじゃないの!?ハイジャックなんてつまらない事してないで仕事に行きやがれ!!」 誰もが驚き、息を飲んだ。カイルはラミアが寝不足状態に陥ると人一倍口が悪くなることは知っていた。だが、まさかハイジャック犯相手にも暴言を吐くとは思わなかった。 ハイジャック犯達は顔を赤くして、怒りを込めてこう言った 「お、お前…おれらが何かホントに分かってるのか…!?」 ラミアは微笑して侮辱するかのようにこう突き返す 「えぇ、おマヌケなハイジャックさんでしょ?」 それを聞いてハイジャック犯のリーダーは怒り狂い、噛みながらだいたいこんな事を言った 「お、おお前っ!!こここれがめ…見えないのか!!」 そしてラミアに銃を突き付ける だがラミアは余裕そうな表情で 「ふふっ、噛んでるの、かーわい」 と言い、突き付けられた拳銃を思いきり叩いて床に落とす。仲間達が銃を乱射する…が、ラミアはなんとか全て当たらないようにして、仲間の背後に瞬間的に近寄り、首を叩いて気絶させる。 だが、ラミアの快進撃はここまでだった
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加