一歩ずつ歩きだそう

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カイさんは傍に置いてた鞄と、たこ焼きの袋を持ってベンチから立ち上がる。 「そんじゃ俺は、そろそろザビ市に行ってくる…お前これから、どうするんだ?」 「僕はダカールに帰ります」 ゆっくりと僕もベンチから立ち上がった。 「そうか…じゃあダカールの皆に、よろしく言っといてくれ」 そして僕に背を向けて片手を振りながらカイさんは去っていった。 僕も自然公園の草を踏みしめながら歩きだす。 過去には戻れない…か。
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