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「私も悠ちゃんと一緒に学校に行きたかったな」
「三歳違いだと無理だもんな~。その代わりに空真がいるからいいだろ?アイツもてるし」
その言葉に、美依は頷きながら苦笑い。
「一年生にも人気あるよ~私が空ちゃんと話してたら『誰!?』って聞かれるし。でもあれでもう少し身長があったらね~」
美依の言うとおり、空真は身長が165センチ程しかなく、男としては低い。対して俺は180センチと恵まれすぎた身長をしていて、ドアで頭を打つことなど日常茶飯事。二人の身長を足して二で割りたいとよく思ってしまう。
「空真は年上から人気あるんだよな。『カワイイ!紹介して!』ってよく言われてたよ」
高校時代に思いを馳せると、そこには俺の横で笑っている彼女――モトカノの姿が。
あの頃は良かったな~なんて思って、また暗くなってしまう。
それを見透かすような美依の目。俺は慌てて話題を変えた。
「学校には慣れたか?」
「うん。仲の良い友達も一緒だし」
「美依ももてるだろう?彼氏できたのか?美依に彼氏できたのオッチャンにばれる度に、俺が素行調査に駆り出されるんだよな~」
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