鬼のなり損ない

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義母さんは食材などをしまう手をとめ、俺の腹部、ちょうどエレティカに銃で撃ち抜かれた所を見た後、眼を見て、申し訳なさそうに眼を伏せた。 「こうなる前に少しずつ話していこうとしてたんだけどね…話そうとすると言葉がでてこなくて、ごめんなさいね…」 「義母さんはやっぱり俺がどういう人種なのか、とかを知ってるんだね?」 「もちろん知ってるわよ。だって私もカルマと同じ人種だからね。」 「義母さんも俺と同じ人種?母さんは『ノーマル』じゃないの?俺は『ノーマル』とは違うみたいだけど…」 「カルマは確かに普通では…『ノーマル』ではないわね。」 「それじゃあやっぱり俺は鬼って事になるのか?」 「それは少し違うわね。カルマと私の人種はね…」 そう言うと義母さんはズボンのポケットを探り、何かを取り出し、それを胸に押し当て小さな声で何事かを呟いた。 瞬間、義母さんの身体に変化が起きた。 額からは二本の角が生え、瞳の色は白眼の部分が黒く、黒眼だった部分が白へと変わっていった。
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