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目の前は一面真っ赤に染まっている。
血だ。戦闘訓練場が血で赤く染まっていた。それに電気も切れていて部屋は暗かった。
なんでだ?さっきの時間まで元気に動いたり、喋ったりしていた先生や何人かの生徒が血を流し倒れていた。
それと奥に三本の角が生えたやつが二人いた。そいつらは床に倒れている一人の生徒の肉を喰っていた。
そんな……まさか……三本の角が生えた人種の人間なんて一つしか無い……
そんな事を考えていると校内放送が聞こえた。
【全校生徒の皆さん!!たった今、この学校の一階戦闘訓練場に鬼が二人侵入しました!!生徒の皆さんは至急に近くの教室か学校の避難場所に避難してください!!】
鬼が侵入した、そんな放送が聞こえた。一階戦闘訓練場は今俺とウィルがいる場所だった。
「カルマ!!鬼が来たんだよ!!放送の通り早く避難しようよ!!」
ウィルが言っていることは合っている。
勿論俺も逃げたい。
だが俺の身体は動かなかった。
まただ、またこの感じだ。
この感覚は俺が怒った時と同じだ。自分でもよくわからないが、こうなってしまうと俺の身体が俺の意思と関係無く暴れだす。
人が目の前で殺されしかもその殺ろした奴が殺ろした人間の肉を喰ってやがる。
俺は悲しみや恐怖もあったが、その光景を見て[怒り]を一番感じた。
「カルマ!!どうしたんだよ!?」
ウィルが俺を呼んでいる声がどんどん遠ざかっていく。この時おでこからなにか生えたような感覚があった。力が湧いてくるような感覚もあった。
そのとき!
「鬼がこっちにきた!!」
ウィルが半泣きになりながらそう言っていた。
その瞬間俺の身体は完全に自分では動かせなくなりそこから先の事は記憶に無い
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