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魔王「ぐっ!?ぁつ、い!?ぁあ!?」
魔火を消そうにも、もうすでに魔王の魔力は底をついていて魔法はつかえないため消す手段はなかった。
魔王「た、す……助けて、助けて」
身を焼かれ、地ベタをバタバタともがき苦しみ、天に手を伸ばし魔王は初めて助けを求めた。
しかし、魔王を助ける者など居るはずもない。
闇間の奥で爛々と光る無数の妖しい瞳とトドメを刺すための火の玉だけが無慈悲に煌めいていた。
死を覚悟し、魔王は魔火に焼かれながら目を閉じた。
(こんなに、呆気ない終わりなんて……無念よ)
覚悟を決めトドメの火の玉が自分に放たれるの待っていたが、なぜか一向に飛んでこない。
恐る恐る瞳を開いた瞬間、魔王の上空から水が降り注ぎ魔火が消えた。
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