第2章

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滝のような激しい雨が降っている。 辺りには薄っすらと霧がでていて、視界もはっきりとしない。 魔王は空腹と寒さで震えながら、朽ちかけたボロ小屋で震えていた。 魔王「さ、寒い……お腹空いた……」 食べ物をほしいほしいとお腹の虫がキュルルと声をあげているが、何も食べるモノがない。 それ以前に、魔王はお金も着替えの服も持っていなかった。 魔王「うぅ……どうして、魔王である私がこんな目にあうのよぉ……グスン」 少しでも空腹を紛らわせるために目を閉じ体をくの字曲げお腹を押さえ飢えを我慢した。 その時、澄んだ鈴の音が聞こえた。 (幻聴……?) もう一度耳をすませていると、またチリーンとはっきりと聞こえた。 (どこから聞こえるの……あ) 音の出処は鈴の音は魔王の手首に着けられた首輪に着いている鈴だった。
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