第2章

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首輪の鈴を触りながら、魔王はまた目を閉じ姫勇者との別れ際を思い出した。 姫勇者から解放されたあの日、魔王は食べ物や着替えの服を姫勇者から与えられていた。 それに、けして多くはないけれど、不自由しない程度のお金も貰っていた。 そして国境近くで別れる際に、首輪を着けられた。 姫勇者「フフッ……魔王、ゲームをしましょう♪」 姫勇者は微笑みながら、魔王にゲームを提案した。 魔王「ゲーム?何のゲームよ?」 魔王は若干、距離をとり姫勇者に問いかけた。 姫勇者「簡単な鬼ごっこみたいなゲームですよ♪私があなたを追いかけ、魔王が私から逃げる、ね?簡単なゲームでしょう?」 魔王は一瞬思案し、姫勇者の顔色を伺いながら幾つか質問した。 魔王「その鬼ごっこはいつまでするの?」 姫勇者「そうですね……一年にしましょう、来年の今日を期限としましょうか」 姫勇者はそう言いながら、魔王に時限付きの魔法石を手渡した。 魔王「一年……って!?渡すのにいちいち手を掴んでこないでよ!」 魔法石を渡す際、姫勇者は魔王の手を両手でギュッと掴んできた。 少し顔を赤らめた魔王を見て姫勇者は、可愛いですわぁ♪と笑った。
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