逆襲

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「この身体は貴公と別れてから100年以上経っているのにもかかわらず、別れた頃と同じままだ。 なぜこの若さを保っていられるのか、不思議ではないのかね?」 「…」 確かに、キースは不思議に思っていた。 キースの身体は人間だ。 普通に考えて、生きていられる訳がない。 魔王が何か細工をしているのは間違いないのだが… 「!!!」 キースは、今は魔王である自分の身体を改めて眺めていて、気付いてしまった。 「魔成生物にしたな!!」 自分の身体である、という先入観が働いて気付かなかったが、魔王が宿ったキースの身体は魔成生物に改造されていた。 「よくも勝手にいじくりまわして…!!」 キースは、悲しさと悔しさと憤りが湧き上がってくる。 「逆に感謝してもらいたい。 人間の身体のままでは無理だが、魔成生物になった事で、貴公はこの身体に戻れるかも知れないのだぞ?」 魔王は腕を組んだまま言う。 「…」 「取引をしよう。 私が今回の目的を達成したら、この身体は貴公に返そう。 どうだ?」 「……」 「貴公にはこの身体を返した後、再びトレジャーハンターとして活動できるよう、イルデアに住まいと金を用意しよう。 この身体はきちんと管理すれば寿命で死ぬ事はない。 魔法も使えるし、貴公にとっては、利点もあると思うが?」
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