決戦

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キースから思念の返事があった。 『いや、私の研究室さえ無事ならばいい。 研究室は地下にあるから、上は多少壊れても私は気にしない』 『そういう事か…』 キースはドルナスが、城を壊されたくない、と急いでいた理由を知り、苦笑する。 どちらにせよ、城は既に半壊状態だから、直すためには全部壊す必要があるだろう。 「さて、と…」 キースは改めて〈ヨルムの守護者〉と向かい合う。 「なあ、眠りたくないか? オレならばお前を眠らせてやることが出来る。 もう終わりにしよう、な?」 キースは〈ヨルムの守護者〉に話し掛けるが、咆哮をあげるばかりだ。 「洗脳状態が強いのか… 実力行使しかないな」 キースは崩れた城を駆け上がり、〈ヨルムの守護者〉の懐に潜り込む。 そのまま一番前にある鳥のような脚の付け根に“同調”の道具であるペーパーナイフを突き刺した。 すぐに触手がキースを襲うが、剣で数本の触手をまとめて斬り払う。 触手はすぐに再生して、再びキースを襲う。 「この再生能力、本当に面倒だ!」 キースは氷の魔法を使って、触手を凍らせた。 凍りついて動かなくなった触手の隙を見て、反対側の鳥の脚の付け根にもペーパーナイフを突き刺す。 その直後に太い尾が唸りをあげてキースに迫る。
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