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『ドルナス!
結構刺したぞ!どうだ?』
キースはドルナスに向かって思念を送る。
『よし、やってみよう』
ドルナスは集中して“同調”を開始した。
すでに切り落とされた右手を生やして、攻撃しようとしていた〈ヨルムの守護者〉の動きがピタリと止まる。
翼をうまく動かせない様子で地上に落ちて、ズドン、と大きな音と共に土煙が上がった。
「今だ!!」
キースは、〈ヨルムの守護者〉に向かって走る。
〈ヨルムの守護者〉は、ドルナスの“同調”によって動きが制限されているようだが、ビクビクと身体を痙攣させながら起き上がろうとしている。
「でぇえい!!」
キースは掛け声と共に〈ヨルムの守護者〉へ斬りつける。
〈ヨルムの守護者〉の身体にザックリと大きく斜めに傷が入った。
傷はすぐに再生が始まっていない。
「やれる!!」
『〈ヨルムの守護者〉の首をはねろ!
早く…!!』
ドルナスから少し苦しそうな思念が届く。
〈ヨルムの守護者〉は触手で攻撃をしてきたが、動きは遅く、キースは剣を振るって何なく触手を切り落とす。
触手の再生も遅くなっている。
〈ヨルムの守護者〉は魔法で大きな火の玉を発生させ発射したが、キースは受け止めて魔力を吸収する。
キースは素早く〈ヨルムの守護者〉の正面に向かい、迷わず首をはねた。
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