4.

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「私はそろそろ出るので、その間に自己紹介をしておいてください」 海原は幕の外に出て行く西華院に「はいは~い」と軽く手を振り、俺に向き直った。 「俺の名前は海原洋(かいばらよう)っていうの。生徒会会計やってる一年生だよ~ん。よろしくね~☆」 顔が近い。これだけ整った顔が間近にあれば女なら喜ぶだろうが、俺は男だ。 「お、俺は……」 勢いに負けてしどろもどろになりながら名前を言おうとするが 「知ってるよ、如月風夜くんでしょ」 先を越された。 「え、なんで知ってる……んですか」 「理事長が言ってたからね。あと無理に敬語使わなくていいよぉ~同い年だし。ね、ふっくん!」 「ふっくん?」
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