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それからというと…
人見知りの俺は
自分から話しかけないから、
向こうが話すまで待つ。
でも、こいつは…
「山田君、おはよう」
と、こりずに毎朝言ってくる。
「あ、おはよう」
と、素っ気ない俺。
会話はこれで終わりかと思えば、
「昨日、テレビ見たよ！
新曲いい歌だね」
「ありがとう」
「振り付け教えて？」
「え？あ、うーんと、」
と、いつも知らぬ間に
話してしまう。
「俺も、雑誌で見たよ」
「ほんとに？
でも、まだまだなんだよね…
ポージング全然決まらないし…
嫌になっちゃうよ」
「俺もたまに嫌になるよ。
でも、応援してる人を思えば
頑張れんだよな」
「良いこと言うじゃん」
顔お見合わせて笑う。
「あー、やっと笑ったね」
と、満面の笑み。
ぶっちゃけ、めちゃくちゃ
可愛かったのを覚えてる。
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