1こ

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一時間目の体育の授業が終わって、ゆうちゃんと体育館から教室へ戻る。 「そういや、さっきいた男、転入生だよ」 「やっぱり!そうだよね?クラスにはいなかったもんね」 「あんたが休んだ日に来た。こんな時期に珍しいよね」 季節はもうすっかり秋で、木々の色も赤や黄色へと変わり始めている。カレンダーは10月だ。 「きっと、わけあり」と涼しい顔でゆうちゃんは言う。 黒いロングの髪がきれいになびいて、あたしは一瞬見とれた。 戻る途中、2-Eの前の廊下で男友達とじゃれ合っている颯太を見つけた。 「あっ。ゆうちゃん、ちょっと颯太のとこ行くね」と言うとそこで立ち止まった。
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