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「颯太、颯太聞いて」と駆け寄ると、「ん?」と言ってあたしを見下ろす。
颯太は幼いときはすごい小さかった。
背の順は大体、1番か2番をキープしていて、いつも、小さなあたしの隣で前へならえをしていた。
腰に2人で手を当てて、1番前の証し。
だけど、中学校2年生から急激に身長が伸びた。
今じゃ175センチ近くはあるのかな。
どっちにしろ、149センチのあたしが彼を見下ろすことはないんだろうけど。
「運命の人、出会っちゃたよ」
かがんだ颯太に、そう耳打ちして伝えると、目を丸くして驚いた。
「運命の人って。あれか?ばあちゃんの写真の?」
うんうんと何度も頷く、あたし。
「まじかよ……」と小さく呟いた後、何かを言いたそうにした。
だけど、それは聞けなかったんだ。
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