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クリスマスイブ
「ところでさー」
「何、弦?」
「今日はクリスマスイブだな」
そうだ。今日は恋人たちが集う聖なる夜なのだ。
女の子たちから一緒に過ごそうと誘われはしたのだけれど、僕は女の子の前だと妙に緊張してしまって約束を取り損ねてしまった。
本当は女の子と仲良くしたいんだけどね。
それに比べて弦は見た目も中身を俺様だから、クリスマスの相手ぐらい簡単に見つかるのだろう。
てか弦は付き合ってる人いるのかな?
会うたびに彼女が変わってる気が...(汗)
「また何か考えてるし(笑)お前、クリスマスの相手どうせいないんだろ?今年は俺と過ごせよ。」
「えっ弦もいないの?!僕はいつものことだけど、弦がいないなんて珍しい。」
「あー。彼女と別れちまってな。」
「そっかー。残念だね。でも弦と二人で過ごすクリスマスってなんだか懐かしい。小学生以来かな?」
弦はモテる。とてつもなくモテる。だから中学生になってからは僕と一緒にいる時間が少なくなっちゃったんだよね。
「あーそうだなー。お前と過ごすクリスマスは久しぶりだな。」
弦がふっと笑う。
笑ってる弦の姿はやっぱりかっこいい。
僕もこんなにかっこよかったらな~。
「で、これからだけど、お前は家に帰って正装してこい。」
「え?家で過ごすんじゃないの?」
「バーカ。それじゃあいつもと同じだろ?イブなんだからもっと豪華なところ行かなきゃダメだろ。」
「えーでもそれじゃあ付き合ってるみたいじゃん。」
「まーいーんじゃねーの?お前女みたいだし(笑)」
ガーン(;□;)!!
「弦っ!ひどいよ~(泣)僕はれっきとした男です」
「はいはい、どーでもいいじゃねーか。早く帰っぞ」
「うん!」
弦と家に帰ってる途中、僕はどんな服を着てこようか色々と考えた。
どんな服が正装なんだろ~?
イケメンと行くんだから僕も劣らないようにビシッと決めなきゃだめだよね。
なんだか楽しみだな。
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