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「……雰囲気あるところね」
館は車で1時間と少し距離があり、周りは森が茂っていた。
「それに空も曇ってますからね。」
「そうね。さっさと終わらせましょ」
「…………そう言って速く終わったことないですよね?」
「…………うっさいなぁ」
と会話しつつも門へ足を運ばせていた。
「じゃあ入るわよ」
「わかりました。」
そしてノックを鳴らす。
一回…………
二回…………
三回…………
「…………はい?どちら様ですか」
と出迎えたのはメイドの姿をした使用人。つまりこの人が園田優香なのだろう。
「私達は探偵です。事件の詳しい内容が知りたいのでお話をよろしいですか?」
「…………はい。中へどうぞ」
「失礼します。」
中に入ると思っていたより大きい事が分かった。
トントン
「……ん?坂本くんどうしたの?」
「零奈さん、あの人なんか活気がないって言うか元気がないって言うか……」
「あのね、事件があった後だから当然でしょ?」
「そう………ですかね?」
「つまらないことを言わないの」
「…………こちらへどうぞ」
こうして私達はC棟へ案内された。
大きなテーブルにコーヒーカップ、古いアンティークはいかにも舘と言わんばかりなものだった。
「…………それで、私は何をすれば?」
「そうですね……では後の二人も呼んできて頂きたいです。」
「ふた…………り?」
「いますよね?木山さんと織田さん?」
「…………は?」
「えっ?」
「………あ、あぁ、あの二人。…………死にました」
「「……はぁ!!」」
私達は声を揃えて驚愕した。ついこの間事件があったのにもう死人が?何故?
「何時、御亡くなりに?」
「……えっと………忘れました」
「はぃ?」
「もうどうでもいいじゃないですか。死んだ人間なんて。ウフフ」
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