6人が本棚に入れています
本棚に追加
結論からいうと彼は私のタイプではなかった。
ただ唯一性格は尽くしてくれるとても良い彼だと思っている。
人は容姿じゃない、性格が大事なんだ。
私はそうやって思い込みながら和成と付き合っていた。
――――――――――――
○梅宮杏
今週末は土曜日仕事の
日曜完全のオフだよ(*''*)
――――――――――――
私は和成に返信のメールを作成すると送信ボタンを押した。
その頃には丁度ピラフも出来上がっており、私はピラフを食べると仕事に戻った。
その後は夢と休憩を交代し、夢が仕事に戻ってくる頃にはお屋敷(お店)は閉め作業に入っていた。
そして1日の営業は終わった。
その帰り道。
何の気なしに私はメイドさんとしてアカウントをとって御主人様(御客様)と交流しているSNSを開いた。
―★新着メッセージ1件
誰か御主人様(御客様)からのメッセージ。
心当たりがまったく無いままに私はそのメッセージを開いた。
―――――――――――
●黒兎
探してたら見つかったので
メッセージ送らせてもらいます。
今日は久々にあんちゃんに
会えてよかったです。
感謝の気持ちは文字にしないと
と思い、文を送りました。
また、あんちゃんに会えるのを
楽しみにしています。
―――――――――――
びっくりだった。
ドキンとした。
素直に嬉しかった。
これは…恋…なのだろうか?
嫌、違う。
そんなことない。
私には彼氏だっている。
黒兎さんには奥さんがいる。
私は首を思いっきりふる。
そして同じ言葉を繰り返す。
「ただ良い御主人様(御客様)。それだけ…それだけなの」
それ以上は深く考えないようにしながらも私は何処かテンションの上がった気持ちで返信メッセージを作る。
H24、6月4日の事だった。
最初のコメントを投稿しよう!