僕と君

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ついに、君にも気づかれた僕の不安。 「ねぇ・・・」 嫌だった。もう、終わってしまう気しかしなかった。 どうやってでも、君を失いたくなくて、離れたくなくて・・・。 聞きたくない。その言葉ばかり言って君を困らせた。 そんなあがきしか、僕にはできなくて。 でも、君は、君が言いたかったことは僕の予想とは違っていて ーこれからも、ずっと一緒にいるからー その一言が聞こえて、僕は驚いた。 「だって、私ぐらいしか、君の意地っ張り、きづけないでしょ?」 そう言って笑う君。 もう、何も言えなくて、何も考えられなくて、どうしようもなくて・・・。 「わっ!?」 ただただ、力強く抱きしめた。 君も予想外だったのか、慌てふためいている。 そんな反応が可愛くて、愛しくて・・・。 「・・・俺、は・・・」 怖くて、裏切られたくなくて、今までずっと言えなかった言葉。 他の誰にも伝えたくても伝えられなかった言葉。 君なら、受け止めてくれるだろうか?
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