サンタは居た

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「はーい、お待ちどうさまでしたーっ。ビールとシシャモでーす」 「はーい、お待ちしてましたーっ。おねえさん、そのサンタの帽子、とーっても似合いますね」 「あらっ! あららん? おにいさん、見る目あるわね」 「そうでしょ。いや、僕は彼女が居るから誘えないんだけど、コイツがね。さっきから君の事が気になるらしくて、彼女は独身だろうかって……シャイだから言い出せずに」 「あらっ! 言って下さればいいのに。ええ。あたし、彼氏募集中でーす」 「そう。良かったら、店が終わった後に、お近づきに一杯やりませんか? ちょっと洒落たバーがあるんです。彼の奢りで。シャイだけど気前のいいヤツで」 「まあっ! 嬉しい !! ほんと? 奢ってくださるの?」 「えっ? ええ。まあ、良ければ……」 「あたし、1 時間で終わりますけど」 「じゃあ、その頃に僕等も切り上げます。おい、柏原、良かったな」 「柏原さん? あたし名取です。名取深雪」 「みゆきさん? 解りました。宜しくお願いします」 「はーい。お願いされました。じゃあ、後でね」  
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